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【C軸思考】日本Microsoft 6つの能力=Future-ready skills発表 思考スキルとの違い(1)

ITmediaエンタープライズ6/22(金) 9:55配信は、「次世代の人材に必要な「6つの能力」育成へ 日本マイクロソフトが教育分野で新方針」という記事を掲載。同記事によると、「日本マイクロソフトは2018年6月20日、教育分野向けの新施策を発表した。文部科学省が発表した「新学習指導要領」の実践を目指す全国の小中高等学校を対象に、ICT環境構築や同社の学校向けアプリケーション群「Microsoft 365 Education」や「Windows 10」対応端末を使った授業を支援する。また、教員の勤務時間を可視化できるツールの運用を通じて、今後より多くの学習内容を取り扱うことになる教員の業務負担軽減に取り組む」ということだ。
Microsoft
(写真は同記事から)
★そして、その一環として、「「今教育を受ける子どもたちが大人になって職場で活躍するために必要な能力」として、「議論しあう力」「協働しあう力」「疑問を残さない思考性」「創造性」「好奇心」「計算論的思考」の6つからなる「Future-ready skills(フューチャー レディ スキルズ)」を発表し、日本の教育関係者が現場での教育目標として使えるFuture-ready skillsの「ルーブリック(レベル別の段階的な指標)」を公開」したという。
★同記事には、そのルーブリックの一部が紹介されていたが、6つの能力で、何をできるのかが明快に示されている。マイクロソフトの場合、上記の写真にあるように、各能力=スキルズを成し遂げるのに、それぞれアプロケーションソフトが対応しているから、そのソフトが使いこなせるようになれば、それぞれの能力が身についたということになる。
★もはや、自分の脳がコミュニケーション能力を自前で作らなくても、PPTなどのOfficeツールが使えれば能力が身についたというコトになる。
★このツールは補助輪なのか脳部位の機能の延長として融合したものなのか、実社会にでたときにはその境界戦は曖昧なものになっているだろう。
★これによって、すべての人間が6つの能力の一定水準のデフォルトを達成することになる。このことは教育の世界ではどうにも認めがたい。スキルというとテクニックとして低い能力とみなしてしまうからだ。だから、キーコンピテンシーとか能力・資質という抽象的な言説を好む。
★しかし、実際には、コンピューティング能力が必要だと言っても、どうやって身につければよいのかのか?結局はスキルズなのであり、そのスキル群の中からの取捨選択によって組み立てていくのである。
★ここでちょっとまて。取捨選択はどうするのか?論理的能力でとなるが、論理的能力はどのように実現できるのか?それは「Future-ready skills(フューチャー レディ スキルズ)」ではなく、「思考スキルズ」によってなのである。
★つまり、マイクロソフトの「Future-ready skills(フューチャー レディ スキルズ)」は、アプリケーションソフトの使い方スキルズであり、タスクスキルズのことを意味している。
★首都圏模試センターの「思考スキル」は、そのようなタスクやコンテンツを生み出すツールをマネジメントするメタ認知スキルのことを示唆している。
★ここらへんの差異を今後きちんと整理していく必要があるが、この整理を議論できる段階になったことが、21世紀型教育のトルネードが舞い上がる転機を示唆しているのである。
★この手のメタルーブリックがどんどん世に出現することが、教育イノベーションを活性化するのである。

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