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【居場所のある高校】正智深谷 生徒が未来を拓く居場所がある。(1)

★正智深谷高等学校(以降「正智深谷」と表記)は、21世紀型教育機構に加盟して3年目を迎える。S.H.I.P.(正智深谷高等学校イノベーション計画)というビジョンを教師も生徒も共有し、その実現のために21世紀型教育を実践している。
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★正智深谷は、浄土宗の仏教精神が根底にあるが、これは、シリコンバレーでマインドフルネスなどで今注目されている大切な存在の根っこに通じる。

★校長加藤慎也先生は、21世紀型教育という最先端の学びは、欧米流儀で仏教精神と関係ないように見えるけれど、実はたいへん親和性があると語る。

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★ というのも、21世紀型教育の根っこは、人間と人間の対話にある。互いに驕りや高ぶり、こだわりなどを捨て、自然と心開いて対話する安心安全な居場所を足場に、広い視野と多角的な視点で語り合うことで、新たな発想が生まれてくる。ここにイノベーションが生まれる泉が生成される。

★加藤先生は、マズローの五段階欲求説を例に挙げ、相互に承認する欲求を受け入れるところに共生という居場所ができる。だから安心して自己肯定感の翼を広げ、自己実現の世界に飛べるのだと。

★そのような共生できる居場所づくりを、今年は、まず入学時の宿泊オリエンテーション「グローバルビジョンセミナー」から始めたという。

★その成果ははやくもあらわれはじめ、シャイな生徒が自ら表現することに挑戦したり、外部のセミナーに参加して自分が何ができるのか自己を知るワークショップに参加するようになったのだという。

★そして、加藤先生は、マズローは心理学者としては自己実現を到達地点としているが、思想家としては、自己実現をさらに超える仏教的な精神と親和性のある6番目の次元を想定していたと思われる。ジョブスもそうだが、この自分を超越する世界との対話が、仏教的精神や21世紀型教育における新しい対話の精神に重なるのではないかと語る。

★その自分を超えるとは、他者や社会、自然など自分の存在の居場所としての世界や宇宙への関心であると。

★そのような世界観を共有するために相互通行的な授業、つまりPBLを行うのであると熱く語るのである。

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