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【学校選択×学力モニタリング】(06)新タイプ入試と受験生タイプのマッチング

★思考コードで、受験生と対話していると、受験生のタイプが思考コードの領域で7つにカテゴライズできそうだ。
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(ブルーの部分はすでに当たり前の領域。赤い囲みの領域が、それぞれのタイプの思考の拠点。)
★そして、きっちり型とはみだし型は、さらに、αとβの2つに分けることができる。αは、バランスがよい。βは突き抜けるものがある。
★きっちり型タイプで、特に数学的思考がきっちりしすぎているぐらい精度の高い能力を持っている生徒がいる。他の教科は平均的。そういう受験生こそ算数一科目入試に挑戦したい。だから、学校も算数一科目入試を行うのであれば、それなりの覚悟をするほうがよい。
★はみだし型タイプで、そうはいってもC軸思考を重視しがちという生徒がいる。A軸もB軸もそれなりに大事にするが、C軸にどうしてもかたよる。そういう生徒は、新タイプ入試にチャレンジするとよいのではないか。新タイプ入試はいろいろあるが、どれもはみだし型βタイプの受験生には親和性がある。
★そして、この新タイプ入試の中でも、思考力入試は、前回ご紹介した異能型タイプ。今回は次元が違うところにいるので、うちゅう型と名称を変更することにした。
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★中学入試市場で、新タイプ入試の役割が、必ずしも多様な生徒の才能を想定して、設置されているとは限らない。生徒募集のために形式的に選択肢を増やしているというケースもあるだろう。
★しかし、これは過渡期であり、アドミッションポリシーをはじめとする3ポリシーをリンクさせるようになると、受験生の思考の多様性にマッチングできるように入試が開発されるようになるだろう。
★こうなってくると、思考力入試なんかやっているところは応援しないと言っている人は、排除主義者だということになってしまう。子どもたちの多様な才能を受け入れられる柔らかい中学入試市場を作ろうではないか。
★そして、中高一貫校に入学して、ものしり型タイプがうちゅう型に自己変容する可能性もある。きっちり型がはみだし型に自己変容することもある。
★少子高齢化、デフレ脱却の失敗。これらを好転させるには、多様な才能が必要だ。私立中高一貫校は、新タイプ入試を設定することで、実はこの潜在的な才能を発掘する可能性がある。
★日本がぶち当たっている壁をぶち壊すか乗り越えるか、別の道をいくかそれは選択の自由だが、その選択ができるのは、多様な才能が集積した時だ。
★私立中高一貫校に大いに期待がかかるではないか。そして、多様性を受け入れられる柔らかい市場は、再び活性化することは間違いない。

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