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2019年中学入試の新フレーム(179) 大きく動き出したグローバル2.0へのリフォーム

★2019年の中学入試は、新タイプ入試の増加が示唆する意味が重要になってくる。今までは、入試の多様性というところで議論がとまっていたが、2019年は、本格的に、新タイプ入試にリンクするカリキュラムの構造にメディアが注目し始める。

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★というのも、メディアは、意識しなくても、キャンパスの斬新なリフォームに目を向けるからだ。しかも、それはICT関連企業、ファボラボ関連企業、学習ツール関連企業などとコラボしている可能性も高い。
★となると、このリフォームされた空間は、実はフューチャールームとか、アクティブラーニングルームとかいう名前の付くものが多く、従来の多目的教室というものとは次元が違う。
★Wifiが完備され、大画面で映像が映る。また机は可動式で、アクティブラーニングの多種多様な空間デザインができるように設計されている。
★つまり、言葉は使わないかもしれないが、そのような空間デザインをしている学校は、「21世紀型教育」というカリキュラムに邁進しているわけであって、メディアも結果的に、21世紀型教育カリキュラムを意図せずに取材してしまう。
★アクティブラーニングやPBLができる空間デザイン。当然、なんらかのICT活用もある。これは21世紀型教育のカリキュラムを実現する環境である。
★たとえば、リセマムは「カフェ×教室×図書室、コクヨが手がけた千代田高等学院「ARC」とは」という記事を掲載している。これは、グループ学校である武蔵野大学中学校も同じようになるだろう。2019年武蔵野女子が共学化し、グローバル教育にも力を入れていく。当然空間デザインもリフォームされるだろう。
★ドルトンプランをベースにするドルトン東京学園も、その教育の特徴からいって、空間デザインにはこだわるはずだ。ドルトンプラン自体は、歴史があるが、伝統と革新の両方がなければ、わざわざこの予測不能な時代には行わないだろう。
★埼玉の細田学園は、ジョブスを持ち出してくるところからして、教育空間デザインには凝るだろう。
★そして、これらの新しい学校は、大宮国際中等教育学校とともにグローバル教育に力を入れる。
★当然、海外大学も視野に入れる。完全に21世紀型教育を行うことになる。このような学校を、メディアが取材すれば取材するほど、この教育の良さが知れわたる。入試も新タイプ、特に海外大学を意識すると、「思考力型入試」が増える。
★メディアも、ここを注目する。なぜなら、東大の推薦入試や帰国生のための入試が、IBの問いを研究して創っていて、それをZ会が思考力型入試と表現し始めたからだ。
★中学受験業界では、サピックスは、新タイプ入試は眼中にないというが、高偏差値の学校の入試問題の多くは思考力型入試が含まれているから、新タイプ入試の中でも、IBや東大のようなスタイルの思考力入試や総合型入試は無視できなくなる。
★四谷大塚も、4科ベースだが、さすがに時代の流れに逆らえず、算数一科目入試なら受け入れるという傾向になっていると聞き及ぶ。
★日能研は、もともと思考力入試やアクティブラーニング型スタイルの学びは行ってきているから、潜在的には思考力入試は受け入れられるだろう。
★こうなってくると、塾はもともとキャンパスなどアピールすることはあまりない。カリキュラムで勝負しているから、思考力・表現力・応用力がいかに強みであるかアピールする。そのとき、新しい流れが、塾も動かす力を作動し始める。もちろん、教材やテストを再編集するのはコストがかかるから、なかな意思決定ができないという懐事情もあるだろう。
★そして、21世紀型教育のカリキュラムに注目が集まったとき、授業、テスト、評価をつらぬく、学習の基準である「思考コード」や「ルーブリック」がいよいよ注目されるようになる。ここが、コアなソフトパワーで、今まで活用されていなかったというコトもあり、教育とソフトパワーがなかなか結び付かなった。
★しかし、21世紀型教育の肝はソフトパワーである。コーディングをしっかり行っているところが、その力を想像以上にパワフルに発揮することになる。思考コードにはいろいろバリエーションがあるが、学びの空間、WiFiというバーチャル空間、アクティブラーニングやPBLなどの背景に、それを基準として活用しているところが、21世紀型教育において画竜点睛を欠かないということになろう。
★そして、ここまできてなおかつC1英語という世界を開くと、グローバル教育3.0の道が拓き、次のステージが現れる。このステージにすでに到達しようとしている学校がある。しかし、メディアは、まだこの新ステージに目は向かない。21世紀型教育に収斂していく過程をまずは表現することで、まずは手一杯だからだ。
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★しかし、メディアの価値は、空が灰色になってからミネルバのフクロウを飛ばすだけが能ではない。未来を見据えるのも重要な役割だ。今のところ、教育においては、そのようなメディアは少ないが、2018年秋には、グローバル教育2.0段階の21世紀型教育の取材は飽和状態になるだろう。
★そのとき、グローバル教育3.0の取材を開始するだろう。さて、どこのメディアがそれをやってのけるのだろう。楽しみではないか。
★そうそう、21世紀型教育の空間デザインで、そのコンセプトが十分なところは意外や少ない。では、十分なコンセプトを実現しているどこか?それは今後紹介していくとして、説明会などで、照合する基準としては、カーン・ラボ・スクールとかミネルバ大学である。
 

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