2019年中学入試の新フレーム(187) 聖徳学園 両翼「グローバル教育とSTEAM教育」で飛翔!(了)
★90周年記念ホールは、あるときは、海外の提携関係者が来日の時のウェルカム会場であり、またあるときは、学校説明会の会場であり、そしてまたあるときは生徒の国際協力プロジェクトをはじめとするグローバルな活動の成果をプレゼンする場である。国内で実施されるグローバルイマージョンの拠点である。
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★1階は、ワンフローアー全面LarningCommons(ラーニングコモンズ)である。まわりはすべて壁面ガラスで囲まれ、自然採光もすてきだが、オープンマインドのアフォーダンスが機能するように意図されている。
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★ラーニングコモンズの空間は、STEAM教育のその都度のカリキュラムにあわせて変幻自在にデザインされる。ラップトップ、タブレット、3Dプリンター、電子黒板、プロジェクターなど多様なICT機器が活用される。
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★しかし、何でもデジタルで行えばよいというわけでもなく、多くの可動式ホワイトボードというアナログの学びの空間も用意されている。デジタルにしろアナログにしろ、可動というモバイルコンセプトは共通している。越境、移動、開放というコンセプトは21世紀型教育の特色でもある。
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★伊藤校長は、ラーニングコモンズの空間で、生徒たちが自由に主体的に協働的に創意工夫してLearning by makingの活動している様子を熱く語った。
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★2階には、動画作成専用のスタジオがあった。
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★伊藤校長は、これからのプレゼンは、論理的な説明だけではなく、クリエイティブな表現力も必要になる。動画制作は、表現の総合力を養う最適なプログラムだし、その編集過程の知的スキルこそ創造的思考力をダイナミックに養えると。
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★完全防音のスタジオは、テレビ局さながらの質だった。放送室とはまた別に新たに設置された。
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★また2階には、ミュージックラボもある。音響のクオリティが高いのには驚愕した。
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★いかにSTEAMのArtに力を注いでいるかが了解できた。STEMはできてもSTEAMを本格的にできる環境は意外と少ないのが、日本の教育の現状であることを鑑みれば、やはりここでも先見性があるといえよう。
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★それから2階には、グローバルラボというアクティブラーニングスペースが広がっている。グローバルイマージョンの根底には対話がしっかりあることが大切なのは説明するまでもないだろう。
★最上階3階は最もSTEAM教育のシンボル的な空間がデザインされている。
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★物理の実験室は、力学の実験のために可動式の机が準備されていたし、滑車の実験ができる装置なども用意されていた。もちろん、ICTはパソコンを持ちこめるように、WiFiも完備。
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★そしてArt Labも、デジタルとアナログの両方が使えるようになっていて、実際にクレイで映画作成までしている。
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★そして、和の象徴の茶室「幽玄庵」がある。
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★「幽玄庵」は、初代校長の名前が由来であるから、建学の精神「和の御教え」の象徴であり、もう一つの意味の「和」の象徴でもある。
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★もちろん、13号館が、グローバルイマージョンの拠点であることを象徴する最も澄みやかな空間である。
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★さて、この第13号館をはじめ、学校全体のICTのインフラストラクチャー、アプリケーション、クラウド上の幾つかのプラットフォームの組み合わせなどトータルなICTコーディネートはどうなっているのだろう?
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★伊藤校長によると、OBのシステムエンジニアが専属でいるのだという。グローバルイマージョンも、英語教員以外に専属のコーディネータがいる。グローバル教育とSTEAM教育の両翼を作るには、教科の教員サイドとコーディネーターを務める教員サイドの体制を組んでいるところが、組織マネジメントの肝であるという。
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★21世紀型教育は、やはり教師の新しいロールの開発と役割の明快化とロール同士の協働力が土台であると改めて感じ入った。
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