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2019年中学入試の新フレーム(194) 聖学院 人気の理由は「垂直比較」

★7月21日(土)、聖学院は第2回学校説明会を開催した。同時に午前・午後に第7回レゴキング大会も開催。同校サイトによると、参加者は学校説明会約150組、レゴキング大会40組、合計約190組500名が参加した。レゴキング大会は申込者が殺到。希望者全員の要望に沿えないほどだった。

★聖学院のこの人気の理由は何だろう?

★同校サイトによると、当日の説明会の様子について、次のように記述している箇所がある。
(校長先生)
一人びとりがかけがえのない賜物を神様から与えられていることを信じ、それを探し磨き出す、感謝の想いを持つことの重要さ

(OBチューター)
高校生徒会役員となり人をまとめる楽しさ難しさを知り、人前で発言する自信を身につけた。

(保護者インタビュー)
先生の声掛けやアドバイス、励ましてくれることで非常に学校が楽しいと喜んで登校している・・・・・・親が驚くほど学習に取り組んでいる・・・・・・・。
★すなわち、生徒1人ひとりが自分のかけがえなのない価値を見出し、将来その価値を社会に還元することができる人間力を育てる教育をしているということだろう。
★このことについて、開成の柳沢校長は、偏差値などで比較する「水平比較」ではなく、自分自身の成長を促す「垂直比較」を保護者に唱えている。受験競争の中でのスコアより、自分自身の価値を提唱しなければならない状況が開成の中にあるからこそ、その重要性を唱えているのだろうが、その点、聖学院は、生徒1人ひとりが成長することにモチベーションを内燃できる教育を行っているのだ。
★ここにその人気の理由があるだろう。そして、このオンリー・ワン・フォー・アザーズは、行事や礼拝のみならず、PBL(プロジェクト型)授業や五感を有効に活用する英語教育を通しても育まれる。
★多くの学校では、授業は学力面、人間力の側面は部活や行事というのが一般的だ。しかし、授業こそが、学力と人間力の両方が育つ学びなのである。そして、これが2020年大学入試改革の肝であるが、多くの学校ではここになかなか飛べず、せいぜい総合学習をその機会にしてしのいでいる。
★ところが、聖学院はPBL型授業や五感をフル活動する英語の学びの過程に、リフレクションという成長を促す内省過程が埋め込んでいる。
★「水平比較」ではなく「垂直比較」のワクワクするようなそれでいて緻密な教育デザインが確立している。それが聖学院なのである。

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