アクティブラーニング

アクティブラーニングの創り方のメモ(5)子どもの知

☆アクティブラーニングを学習理論の背景や思考コードという基準で見てきたが、やはり何と言っても、子どもの知(知性と感性と身体)の発達段階をどうとらえるのかという切り口から見てみよう。

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アクティブラーニングの創り方のメモ(4)応用・適用と創造性と創造的思考

☆アクティブラーニングがどんなに多様なスタイルと多くの学びのパターンが組み合わさっていても、評価が問題になる以上、「基準」が必要。評価は、授業後にはじめて現れるものではなく、シラバスとして事前に存在している。

☆人間は遺伝子の乗り物であるとは、利己的遺伝子を唱えた革新的なリチャード・ドーキンスやジョージ・ウィリアムズ、E・O・ウィルソンらによるものであるが、「評価基準」もある意味アクティブラーニングにとってカリキュラム遺伝子のようなものだと思っている。

「図1」

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アクティブラーニングの創り方のメモ(3)本当に深いアックティブラーニングとは?

☆とりあえず、認知心理学や学習理論などでは、ブルーム「型」のタキソノミーにおいて、「知識→理解→応用(適用)」までをlower order thinking(LOT:低次思考)と呼ばれ、「論理→批判→創造」の次元までをhigher  order thinking(HOT:高次思考)と呼ばれている。

☆20世紀型教育においては、LOTがメインで、それゆえ解答があらかじめ決まっているから、ローリスクアプローチの教授法あるいは学習法だと言われている。

☆21世紀型教育は、予想困難な事態を創造的に解決するために、HOTがメインで、その領域は解が1つではないから、生徒から何が飛び出てくるかわからない。それゆえ、ハイリスクアプローチの教授法あるいは学習法と言われている。そして、前者は浅いアクティブラーニング、後者は深いアクティブラーニングと呼ばれてもいる。

☆わるくはないし、真理の一端を担っているかもしれない。しかし、それでは、アクティブラーニングの深層構造のうち、表層である第1層、せいぜい深堀して第2層の見えているところアタリを意識して授業や学びをデザインしているに過ぎない。

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アクティブラーニングの創り方のメモ(2)バックヤードとタブレット

☆プロジェクトチームでアクティブラーニングのプロトタイプを創る。それをリファインしてブラッシュアップしていくと学習する組織に成長していく。これは、アクティブラーニングを創っていく際の基本であるという話は前回した。

☆プロトタイプがシンプルになって使いやすくなると、さあ学校全体に浸透させていくという段取りになるのだが、これがまたそううまくいかない。わかりやすい、使いやすいプロトタイプは、実は使う側にとっては魅力がないからだ。これがイノベーションのパラドクスというやつ。

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アクティブラーニングの創り方のメモ(1)プロトタイプとリファインが基本

☆私立学校の先生方とアクティブラーニング(私の場合は「クリエイティブラーニング」が中心だけど)を創ったり、研修をしたり、そんな機会を頂いているので、気づいたことをメモ書きして共有できたらと思っている。

☆ほぼ毎日のように連絡を取り合っている先生方もいるし、毎週のようにワークショップをいっしょにやっている先生方もいる。月に2回ぐらいはいっしょに学んでいる先生方もいる。年に1度とか、おそらく一生に1度という先生方もいる。もしかしたら近未来いっしょに取り組むかもしれない先生方もいる。

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☆実際に会って対話したりワークショップをやったりして気づいたことはその場で互いにリアルアプローチでリフレクションするけれど、シャワーを浴びているときとか、夢の中でふと気づくことがある。それをメモっておけば、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。もともとこの「ホンマノオト」は、メモのつもりで書いているから、あまり代わり映えはしないのだが。

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上田先生learning through loveの情熱に想う (了)

☆やはり、タイミングというのはプログラムデザインではポイント。自分の流儀=自分て何?=フィロソフィーをレゴで形にしてくださいという問いに、さっと真剣に取り組む姿勢は、思考や想いのプロセスを軌跡としてアウトプットしてきたその高積みに大きなヒントがあったのだろう。とにかく、先生方の気迫たるや熱かった。

Myphilosophy

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夏の私学経営研究会に想う learning by thinking code

一般財団法人東京私立中学高等協会・東京私学教育研究所主催の「私学経営研究会(教頭部会)2016年7月28日~30日」で、ワークショップの講師の機会を頂いた。テーマは「多様なアクティブ・ラーニングの読み方使い方」。

☆2020年大学入試改革に伴う学習指導要領改訂の教育改革の中で前面に出てきた授業システムであるが、一体これは何者であるのかよくわからないのが現状だし、そのスタイルも、目的も多種多様で、これがアクティブ・ラーニングだと特定しにくい。

☆つまり、幼児が犬と猫の違いが認識できるように、あるいは人工知能が犬と猫を認識できるように、今までの授業とアクティブ・ラーニングの違いが認識できる内的基準あるいは社会的基準ができていないのが現状。

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(場所は湯河原の宿)

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多様なアクティブラーニング

最近の文科省の公開する資料では、アクティブ・ラーニングを「主体的・対話的で深い学び」という3つの視点に置き換えるようになってきています。2013年以降、「アクティブ・ラーニング」はずいぶんいろいろな角度や切り口で語られ、収拾がつかなくなってきたからというのもありますが、かなり出揃ってきたと判断したので、アクティブ・ラーニングのコアコンセプトみたいな方向にシフトしているのかもしれません。

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教育課程部会 教育課程企画特別部会(第7期) アクティブ・ラーニングを図から地に反転か?

☆2016年6月28日に開催された教育課程部会・教育課程企画特別部会(第7期)(第17回)で配付された資料がおもしろい。昨年8月26日に公開された「論点整理」と比べ文言というか表記が少し変わってきた。おそらく中身は変わらないから、ついにその本音が表出したということか。

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溝上慎一氏 主体的学習を単純化しすぎ?

☆アクティブラーニングと言えば、溝上慎一氏。多くの著書を出しているが、書いてあることは一貫して同じだから、次のパワーポイントを見ると、その考えはわかりやすい。溝上氏の考えは、ある意味公立学校の現場の状況を配慮しているので、日本の教育の現状が映し出されているともとらえることができるので、貴重なリソースである。

☆実に驚くのは、やはりこれでは子どもはつらいなあということである。こんなに単純化して(物象化してとでも言えばよいのかもしれないが)は、一億総鬱病にならざるを得ないような、不幸せな教育システムになってしまうなあ。いやなっているのか。。。少し不安になる。

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